お寺の害獣駆除事例

ハクビシンやアライグマなどの害獣は普通のお家だけでは無くどんな建物であれ出入りできる隙間さえあれば侵入してきます。

今回は中でも以外と多いお寺の駆除のお話です。

現場は神奈川県横浜市港南区。周りに自然も多いのですが、住宅街の中にあるお寺様でした。

お寺の駆除と言ってもその被害は本堂なのか庫裡なのか客殿なのか、はたまたその全てなのか現場によって様々です。

今回は本堂と庫裡・客殿が完全に分かれているため本堂のみの被害とわかりました。これが全て繋がっている場合だと調査だけでも丸々1日かかってしまうこともザラにあります。

とはいえホンダといえどもなかなかに広くどこから天井に上がれるのかお客様でもご存じないようでした。

過去に電気の配線の工事で電気屋さんが天井裏に上がったことがあるということなので、地道に入り口を探すところから調査の開始です。

過去に相当数のお寺の工事を経験してきているのでポイントはわかります。ご位牌が置いてあるお部屋の物入れの中とか、御本尊の床が上がっている部分の天井とか、あとは格天井(格子になっている天井)の板が外れるとか。

まずは天井に近いところから捜索を開始。3段階に伸び縮みする棒で天井の開きそうなところをトントン叩いて回ります。残念ながら反応なし。では格天井かと移動して天井を叩こうとしても天井が高すぎて棒が届きません。

脚立を持ってきて一個一個叩くのはさすがに時間の無駄なので、可能性のあるところを下からじっくり観察しました。可能性のあるところはまず壁際。あんまり部屋の真ん中にあるところは少ないので端っこの方を順ぐりと見てみるとなんとなく天井板がずれて見えるところを発見。脚立に登って棒で押してみると板がずれて天井にぽっかりと穴が開きました。ここから入れそうなので今度は2段階に伸びるハシゴを車から下ろして格天井の縁にかけようやく調査を開始します。

天井裏は更に天井までが高くて、大袈裟にいうと天井裏に二階建ての一軒家がすっぽり入ってしまうんじゃないかと思うくらいです。

なので入ってしまえば足場もしっかりしているのでけっこう楽に移動ができます。

登ったところから順繰りと見ていくと所々に糞溜まりがあり、かなりカビだらけになっていたり、風化してしまっていたりと相当以前から棲みつかれていました。糞の種類もハクビシンをはじめ、アライグマ・ネズミ・ムクドリなどいろいろな害獣のもので、今さっき排泄したばかりなの?と思うくらい新しいものもチラホラと見受けられます。

お寺の本堂ということもあり、なかなか気づくことができず被害が広がってしまったのでしょう。

出入り口については、屋根の入母屋と呼ばれる部分の隙間が4ヶ所ありそのいずれにも足跡がしっかりと残されていました。また入母屋の高い部分の軒から光が差し込んでいて、柱と梁をジャングルジムよろしく登ってみると軒板が風で飛ばされていて、鳥がその周辺に藁を持ち込んで巣を作っていました。登る時は平気でしたがさて降りようと下を見ると、足元がしっかりしているとはいえ、天井裏までが約5メートル、そこからよじ登って更に5メートルと思うとちょっと足がすくみます。この高さでヘルメットは役に立つのだろうか・・。

被害の状況と侵入口がわかったので天井裏から降りてハシゴを持って外に出ます。屋根にハシゴをかけて今度は外から屋根の状況と侵入口をチェックします。外の瓦にも足跡がしっかり残っていてここから侵入はいよいよ間違いないことがわかったので地上に降りて建物周りをチェック。お寺は天井裏同様に床下も広く、隙間も開いているのですが以前大工さんが金網をぐるりと巻いてくれていたので今のところ侵入はなさそうでした。が、本堂裏手にちょっとだけ増築した所があり、その床下が30センチ四方ほど開いていました。見るからに怪しいのでここも要チェックです。

ここまで約3時間。調査にはしっかりと時間を掛けることが完全解決にいたる重要なポイントです。

ご住職様に現在の状況と写真、駆除のご提案をさせていただき無事ご契約をいただくことができました。 

時間はすでに夕方近くになっていたのですが、増築部の床下の隙間がどうしても気になったので、簡単に外れる程度に網を張り、暗視カメラを設置してこの日は終了。明日から駆除開始です。

調査の内容だけでかなりの長文になってしまいましたので作業についてはまた次回。お付き合いいただければ幸いです!

駆除マーブルでは一般住宅だけではなく、お寺や公共施設、アパートやマンションなど様々な建物の害獣駆除に対応してあります。 

害獣被害でお悩みの方、お気軽にご相談ください!

写真は関係ない建物ですが、入母屋ってこんな感じの屋根です