お寺の害獣駆除事例施工編

前回のお寺の調査からの施工のお話です。

基本的に害獣の種類を問わず、駆除業務で絶対に必要なものは『追い出し(生息確認)』と『遮断』です。

害獣によるダニやノミ、糞尿による食中毒菌をはじめとする様々な菌被害など、解決しなければいけない問題はたくさんありますが、まずは害獣自体がいなくならなければどうしようもありません。

追い出すだけでは必ず戻ってきますし、いきなり遮断してしまったら閉じ込めてしまう危険もあります。『追い出し』と『遮断』はワンセットなのです。

一口に追い出しと言っても方法はいろいろです。煙を使ったり、音や光で脅かしたり。ダニやノミなどの殺虫剤を散布したり、殺菌消毒をすることも追い出しに繋がります。要は害獣に対していかに嫌がらせをすることができるか、恐怖を与えることができるかが重要になります。

今回は糞も多かったのでまずは消毒から。殺菌・殺虫剤を天井裏全体に散布します。広い空間なので何度かに分けて徹底的に薬を充満させます。

その後に糞を掃除します。今回は45リットルのゴミ袋2つ分の糞とガラ袋一つ分の鳥の巣を撤去しました。先に殺虫や殺菌をしているので心配はないのですが、作業をしているとなんだか痒くなってきます。こうした臭いのするものは、害獣にとって大事なナワバリを主張するものでマーキングとも呼ばれています。これら臭いの元がなくなると害獣にとっては一大事です。先の調査と相まって人間が駆除を開始したことを知って逃げ出すのです。

しかし昼間からバタバタ逃げ出すことは少なく、大体は煙の届きにくいところでじっと我慢し、その日の夕方から夜の日付が変わる頃にそそくさと逃げ出していきます。

なので昼間のうちにできる限り害獣に嫌がらせをし、マーキングを消してあげるのです。

並行して遮断工事も進めていきます。

前日に仕掛けたカメラには何も映っていなかったのですが、やはり床下の隙間が怪しく、一番の出入り口になっている気がしてなりません。一応屋根周りの隙間も完全には塞がず仮止めとし、床下の隙間には出入りが一方通行になるような仕掛けを施してこの日はひとまず終了。もちろん暗視カメラも仕掛けています。

3日後、カメラの確認と取りきれなかった糞の掃除に伺いました。

まずはカメラを確認すると、今度はバッチリ床下から出ていく姿が映っていました!アライグマです!大人のサイズのアライグマがちょっと顔を出しては引っ込み、体を半分出しては戻ってとかなり警戒しながら外に出てきました。カメラの赤外線に気づいたのか、カメラを覗きこみながら消えていきました。

屋根の上の仮止めしていたところは全く変化がなく、天井裏の糞も増えてはいなかったので一安心。でもまだわからない。ずっと建物の中で粘っているケースもあるのでもう1週間様子を見ます。

1週間後、再度訪問しカメラを確認すると今度は外から中に入りたそうにしているアライグマと、別の日にはハクビシンが同じように出入り口をガリガリと引っ掻いている様子が何度も撮れていました。

他に異常がなかったので、しっかりと塞ぎ直し、天井裏には再度消毒と消臭を行って工事完了!殺傷することなく解決することができ、ご住職にも喜んでいただきました。

お寺のような大きな建物でも丁寧に作業をしていけば必ず害獣被害は解決します!

どんな建物でも迷わずご相談ください!駆除マーブルは必ず力になります!